馬の寿命と長寿番付 – 馬は何歳まで生きられるのか

健康な馬の寿命は24~30年ほど。
寿命に大きな幅があるのは、はっきりした統計がないことと、品種や生活環境によって大きく異なるため。一般に小型のものほど長生きをする傾向があります。

日本の競走馬であるサラブレッドの寿命は24、25年ほど、と、競走馬総合研究所で見かけたことも。

動物医療の発展や環境の改善により、近年では長生きする傾向にあります。

もちろん平均より長生きする馬も多く、30歳を越えるまで人を乗せる馬もいます。兵庫園田競馬場の誘導馬、マコーリーは30歳まで働いていました。

犬の寿命の10年~13年に比べても、馬ははるかに長生きします。

長寿番付として馬の品種を問わない国内外の長寿ランキングとしたいところですが、日本で把握できる長寿の馬は軽種(競走向きの馬)のみのため、国内はサラブレッドがほとんどとなっています。

数えで表記されている2001年以前に死没した馬も現在の馬齢(当歳=0歳)で計算しています。

人間の年齢の計算式は断りがない限り 10 + 馬齢 x 2.5 を用いています(参照)。

日本(軽種)

シャルロット 存命(サラブレッド:牡 2018年現在39歳)

1979年5月14日~ 39歳[39歳 212日] 12月11日現在

サラブレッド:
競走馬登録名:アローハマキヨ

2018年現在、日本最高齢にして長寿記録更新中のサラブレッド。記録にあるサラブレッドではおそらく世界最長寿

競走馬としての成績は振るわず、85年に引退。競走馬引退後、乗用馬となりシャルロットと名前を変える。

2003年より、スエトシ牧場で繋養されている。2014年8月26日にシンザンの長寿記録を更新したことで注目を浴びる。

 

ルーキー 存命(サラブレッド:牝 2018年現在36歳)

1982年4月8日 ~ 36歳[36歳 248日] 12月11日現在

サラブレッド:
競走馬登録名:ラッキーシラギク

サラブレッド牝馬国内最長寿記録更新中。

埼玉県本庄市の乗馬クラブ駿ホースクラブ」で繋養されている。

人間の年齢にして推定100歳、あだ名は「バァバァ」だそうです。

1984年から1988年まで名古屋競馬にて出走。

引退後、山梨県にある小須田牧場で名前をルーキーと改名し乗馬となった。その後、軽井沢プリンス乗馬クラブを経て、1995年より駿ホースクラブに移り現在に至る。

※競走馬クラブ法人の「友駿ホースクラブ」とは別で、埼玉県の乗馬クラブ

 

マリージョイ 36歳(アングロアラブ:牝)

1976年3月16日 ~ 2013年8月16日

アングロアラブ(アラブ血量:29.88%)
競走馬登録名:スインフアニー

アラブ血量:29.88%

競走馬としての成績は振るわず、1980に引退。個人に引き取られ、馬術競技馬として活躍。筑波ライディングパークインターナショナルで繋養されていた。

オーナーの著作「愛馬マリージョイ 37年の生涯」に詳しい。

アングロアラブはアラブ種とサラブレッドの混血で、アラブ種の血量25%以上の馬のこと。25%未満ではサラブレッド系(サラ系)となる。アラブ系の競走があった時代にはアアと表記されていた。

 

ウラカワミユキ(サラブレッド:牝 36歳)

1981年6月2日 ~ 2017年6月2日(36歳0日)

ナイスネイチャの母。36年となった日に安楽死の措置が取られ死亡。

1日に疝痛を発症して治療が続けられたが、回復の見込みがなく、苦渋の決断で安楽死の処置がとられた。

ウラカワミユキは1984年のチューリップ賞で1着。同年の桜花賞にも出走するなど、生涯成績は9戦3勝。6月2日は満36歳の誕生

ナイスネイチャの母ウラカワミユキが死亡、36歳 | 競馬ニュース – netkeiba.com

 

シンザン 35歳(サラブレッド:牡)

1961年4月2日 ~ 1996年7月13日(35歳3カ月11日)

1964年の日本クラシック三冠馬。天皇賞(秋)と有馬記念勝利により、5冠馬とも呼ばれる。長生きをした名馬として競馬ファンには印象深い馬。

1966年より種牡馬入りし、1987年に引退。1996年7月13日2時ごろ、老衰により死亡。

産駒に1985年の皐月賞と菊花賞勝利2冠馬のミホノシンザンがいる。

 

リキエイカン 35歳(サラブレッド:牡)

1966年4月5日~2001年7月2日(35歳2カ月27日)

1968阪神3歳ステークスと1970天皇賞の優勝馬。

名馬リキエイカンの大往生 / 誰も知らない日記 – 達人の部屋 at eclat cyber city

2001年7月2日老衰で死亡。シンザンの長寿記録とは14日差。

 

イザべリーン 34歳(サラブレッド:牝)

1944年5月7日 ~ 1978年11月15日(34歳6ヶ月17日)

アイルランドより1953年に繁殖牝馬として日本に輸入され、東京優駿(日本ダービー)で優勝したヒカルメイジ・コマツヒカリ兄弟の母となった。

しかし57年に子宮内膜炎に冒され繁殖能力を失う。その後も繁殖が試みられるも受胎することなく、1972年に繁殖登録を抹消。功労馬として余生を送り、 1978年11月15日、老衰で死去。

ヒカルメイジは種牡馬として成功を収める。

イサベリーン – Wikipedia

 

ハギノカムイオー 34歳(サラブレッド:牡)

1979年4月1日~2013年4月10日

1979年に北海道静内町で開催されたセリ市にで、当時の史上最高価格となる1億8500万円で落札された。1億円越えは現在は珍しくないが、1979年は第二次オイルショックの頃であり、バブルからも程遠い時代だったため、大いに話題を集めた。

1983年の宝塚記念、高松宮記念勝利。当時の高松宮記念はGII。

84年から種牡馬入り、2000年引退。

功労馬として本桐牧場で繋養後、13年4月10日死亡。

 

カネケヤキ 34歳(サラブレッド:牝)

1961年3月12日 ~ 1995年10月28日(34歳231日)

1964年の日本牝馬クラシック二冠(桜花賞、優駿牝馬)。

引退後は生産牧場である青森牧場で繁殖入りするが、目立った産駒を残さず1984年、繁殖を引退。

そのまま青森牧場で余生を送っていた。1995年10月28日、老衰により死亡。

ウラカワミユキが記録を更新するまで、2016年までサラブレッド牝馬最長寿記録を保持していた。

 

ケイキロク 34歳(サラブレッド:牝)

1977年4月28日 ~ 2011年5月24日(34歳26日)

ケイキロク

1980年5月18日の優駿牝馬(オークス)優勝馬。

6歳で引退し繁殖入り。1997年に繁殖も引退した後は、功労馬繋養展示事業の助成で余生を過ごす。

2011年5月24日、横になったまま起き上がれず、老衰により死亡。

あの馬は今Vol.7~オークス・ケイキロク | 競走馬のふるさと案内所

 

メジロチェイサー 34歳(サラブレッド:牝)

1977年03月02日 ~ 2011年10月2日

メジロの冠号の示すように、旧メジロ牧場(現レイクヴィラファーム)の牝馬。

メジロライアン、メジロフルマーの母。

2001年に繁殖引退。

 

カツラノハイセイコ 33歳(サラブレッド:牡)

1976年5月13日 ~ 2009年10月8日

ハイセイコーの産駒。

東京優駿(日本ダービー)、天皇賞(春)勝利。

2009年10月8日に老衰で死亡。

 

ノーザンテースト 33歳(サラブレッド:牡)

1971年3月15日 ~ 2004年12月11日

ノーザンダンサー産駒

短い足と大きな頭部が特徴の社台グループの名種牡馬。1975年から1999年28歳(人間に換算して80歳)まで種付けを行っていた。2004年、老衰により死亡。

1979年から1996年までの18年連続、また1977年産から1996年産までの20世代連続で重賞馬が輩出。同じく社台のサンデーサイレンスと共に社台グループの発展に大きく寄与した。

じゃじゃ馬グルーミン UP!の「オタワ」のモデルとなっている。

 

ミホシンザン 32歳(サラブレッド牡)

1982年4月16日 ~ 2014年12月4日

競走馬サラブレッドミホシンザン

35歳まで生きた五冠馬シンザンの産駒。

谷川牧場で心臓麻痺により死亡。

1985年の皐月賞と菊花賞優勝のクラシック二冠、天皇賞(春)、勝利馬。

 

世界

オールドビリー (Old Billy) 62歳

1760~1822年11月27日

イギリス
英国輓系馬

Taylor, W.; ‘Old Billy’; Warrington Museum & Art Gallery; http://www.artuk.org/artworks/old-billy-104167

1760年イギリス生まれ。世界最長寿記録をもつ馬として有名。存在も確認もされている。

外見は大型のコブ(荷車などを運ぶのに用いられていた)またはシャイヤー馬(大型馬)。写真でみてもかなり大きく、いわゆる輓馬(ばんば:農具の犂や荷車などを曳くための馬)として運河ではしけを挽いていた。

頭部の骨は博物館で保管されている。

Old Billy – new cut trail

 

シュガーパフ(Suger Puff) 56歳

1951年 ~  2007年5月25日

イギリス
シェトランドポニーxエクスムーアポニー

sugerpuff シュガーパフ長寿ポニー

102cmの騙馬(せんば:去勢馬)。ポニークラブで乗用馬として働いた後に引退。イギリス・ウエストサセックス州の一般家庭に引き取られる。

5月25日に倒れ、まもなく臓器不全で死亡。

 

シェイン(Shayne) 51歳

1962年~2013年2月22日

イギリス
アイリッシュドラフトホース ☓ サラブレッド

デイリー・メイル推定120歳。

イギリスエセックス州にあるホスピス(生涯ケア施設)Remus Memorial Horse Sanctuaryで繋養されていたが、骨折の後立ち上がれなくなったため安楽死の処置がなされた。

 

オーキッド(Orchid) 50歳

1965年 ~ 2015年10月

イギリス
サラブレッドxアラブ

Orchid oldest horse

シェイン(Shayne)と同じくRemus Memorial Horse Sanctuaryで繋養されていた。

やせ衰え死を待つばかりであったオーキッドは2014年6月に運び込まれて、治療をほどこされました。その結果50歳の年を迎えることができたものの、その年の10月に死亡。

 

プロスペクトポイント(Prospect Point:38年203日)

1978年3月4日 ~ 2016年9月23日

アメリカ
サラブレッド 騙馬(せんば)

※サラブレッドの長寿参考として

5年間の競走馬としての成績は28,553ドル。

競馬生活引退後は馬術競技馬や乗用馬として32歳まで働いたあと引退。牧場で余生を過ごす。

3 Comments

管理人

通りすがりさん

おっしゃる通りでお恥ずかしい。修正しました。
ご指摘ありがとうございました。

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通りすがり

ミホシンザンの勝鞍に間違いがありますね。
JC・天皇賞秋・有馬記念には勝利していません。

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