馬の寿命

高齢馬

馬の寿命は正確なところは分かりませんが、おおむね23年~30年ほどと考えられています。

このサイトでは競走馬であるサラブレッドの寿命については24年~25年として書いています。人間の年齢に換算すると70~73歳くらい。

馬も犬と同じく体の大きさによって寿命は異なり、大型であるほど寿命は短く、小型のポニーはより長く生きる傾向にあります。

馬も年齢を重ねると人間と同じく足腰が弱ったり、痩せて骨が浮き出て見えるなどの老化現象にみまわれます。歯が抜けたり食べ物の消化吸収も落ちるため、飼料の与え方にも気を配られています。

イギリスで62歳まで生きたOld Billyをはじめとして昔から30年以上生きる馬はいたようです。最近は馬の医療が発達し、栄養状態や健康に関する知見が増えたため、人間に飼われている馬の寿命は全体的に延びています。

一方、人間とは無縁に生きている野生の馬(再野生化した馬)の寿命は15年ほどと言われています。小型の日本在来馬である御崎馬の平均寿命をみると、牡が約14年、牝が約16年。野生状態でも怪我さえなければわりと長生きします。

オーストラリアの野生馬である「ブランビー」は天敵がいないこともあり、毎年10%あるいは20%増えるという見つもりもあるほど。一年に一頭しか産まないのにそれだけ増えるということは、長生き故という側面もあるのでしょう。

ブランビーの増加による環境負荷が高すぎるため、しばしば淘汰(間引き)されています(数を減らさないと馬が食いつくしたり、土壌が踏み固められて環境に悪影響が出る)。ヘリの上から銃撃をするなど淘汰の手法がしばしば問題視されますが、乱暴な手段を使うのは増える速度が早すぎるのも一因のようです。


冒頭で馬の寿命は24、5歳だろうと書きましたが、怪我や病気がない状態でのこと。多くの馬が実際に生きられる年数はもっと短くなります。

馬は蹄の怪我や疾患が致命的になることが多くあります。治療しても治癒の見込みがないときは、予後不良(見通しがよくない)となり、多くの場合安楽死処置がとられます。

馬の蹄は第二の心臓のようにポンプの役割を果たしており、怪我をしている肢をかばって他の肢に負担がかかると、健康な肢にまで影響が出ることがあります。

治癒の見込がないときに治療を施しても、苦痛を長引かせることになります。
そうなることが分かっているときに早く楽にしてやるのためにとられるのが安楽死措置です。

不要な苦痛を与えないとする動物の福祉の観点からも、安楽死は人道的な措置と考えられています。

予後の見通しが悪く安楽死の処置を受けた馬が、天寿を全うしなかったのかというと難しいところはあります。

たとえば人間で老衰で亡くなる人は増加していますが、それでも8%ほど。老衰での死亡を寿命とするなら、人間も天寿を全うできない人が多いことになります。高齢者で代謝機能が落ちている状態で死亡の原因が見当たらないと老衰になるそうです。それに対して、怪我や病気で亡くなると、原因となった病名が記載されます。

人間の寿命(平均余命)は自然死(老衰)意外も含まれているのに対し、馬の寿命はそうではない。その点は留意する必要があります。

「天寿を全うする」というときの「天寿」は、意外と定義が難しいのかもしれません。

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