公営競技のギャンブル依存症 相談先と相談方法

5月14日~20日までのギャンブル依存症問題啓発週間を機に、ギャンブル依存について聞いたり調べてみました。その結果分かったことは、知らないことだらけということ。

思い込みや古い知識を棚上げして理解しようと努めたのに、余計分からなくなってしまったのです。個々の状況による部分が大きいので、素人には初期の対応も難しそうという印象です。

どう理解していいかよく分からないので、とりあえず相談先と大まかな枠組みをまとめておきました。

相談窓口やカウンセリングセンターは本人・家族だけでなく、親戚友人知人でも利用できます。

こういった依存は一定の割合で発生します。したがって依存症に陥ったからと恥じる必要はありません。

 

法律で賭博が禁じられているのは、のめりこんで生活が成り立たなくなる人が出ることにを防ぐ目的もあります。

本来は禁じられている賭博が公営競技で認められているのは例外的な措置です。

 

ギャンブルには依存のリスクがあることを認識しながら施行しているばかりか、2000年前後からは高額配当の投票券も売り出すようになりました。

主催者や国が、依存症に陥った人の回復のためのサポートをするのは当然のことです。

 

自己責任として対応を避けていた時代がおかしかったのです。

依存していると感じても恥ずかしがる必要はなく、大きな顔をして頼るべきです。

公営競技主催団体のギャンブル依存者への取り組み

ギャンブル依存の度合いや考え方については後回しにして、まずは公営競技のギャンブル依存に悩む人へのサポートの枠組と、問い合わせ先について記載しておきます。

賭博を実施している公営競技施行者団体は、IRカジノ法案に先立って可決された「ギャンブル依存症対策基本法案」への対応として、依存症の相談窓口の設置と、回復のための支援を行っています。

公営競技施行団体・協議会

  • 中央競馬(日本中央競馬会)
  • 地方競馬(全国公営競馬主催者協議会)
  • ボートレース(全国モーターボート競走施行者協議会)
  • オートレース(全国小型自動車競走施行者協議会)
  • 競輪(全国競輪施行者協議会)

これらの団体に加えて、公営競技施行者からなる「全国公営競技施行者連絡協議会」もギャンブル依存の問題に取り組んでいます。

大雑把に分けると、啓発事業やカウンセリングは全国公営競技施行者連絡協議会が行い、入場制限やネット投票制限は各施行者が対応するという枠組みです。

依存症への取り組み

大まかに分けて3つの依存症への取り組みがあります。

  • ギャンブル依存に関する啓発事業
  • 相談窓口の設置
  • 競馬場・競艇場などへの入場制限・ネット投票を購入できなくする措置

啓発事業については上でも触れたように、全国公営競技施行者連絡協議会が行っています。残りの二つについては少々込みいります。

入場制限・投票制限

本人が希望すれば、競馬場や競艇場への入場制限や、IPATなどのインターネット投票・電話投票の利用停止を申請できます。

ただし、競技場や投票券売り場への入場制限は競技の実施団体ごとに申請が必要であったり、ネット投票の会社が施行者と異なる場合はそれぞれに対応が必要なことがあります。

入場制限・利用停止の申請は本人だけでなく、家族が行うことができます(家族による申請は手順がかかる)。

相談窓口

ギャンブル依存支援に関する案内をしてくれる相談窓口は、それぞれの施行者が設置しています。

相談窓口では、具体的にどのような対応ができるかといった情報の他、電話カウンセリングの受け方についても案内してくれます。

ウェブサイト上の記述はあっさりしているので電話するのに気後れするかもしれませんが、驚くほど懇切丁寧に対応してくれます。電話した範囲では、きっちりと取り組んでいる印象を受けました。

(とはいえ掲載している情報の少なさを鑑みると、依存症についてあまり大っぴらにはしたくないという意図は感じられます。

依存が重篤化して回復に時間がかかる人が増えれば社会問題化して競技団体にとって都合が悪い。だから早めに相談してくれという発想の方が合理的に思えますが、なかなか難しいのでしょう)

相談したら面倒がられるのではないか、迷惑をかけるのではないかといった心配は無用。のめりこみへの対応は施行者の義務なので、安心して相談してください。

 

公営競技ギャンブル依存等のカウンセリングサービス

JRAやNARのウェブサイトでは、カウンセリングサービス先として「公営競技ギャンブル依存症カウンセリングセンター」が記載されています。

このカウンセリングセンターは競技団体が運営しているわけではなく、全国公営競技施行者連絡協議会が「東京海上日動メディカルサービス株式会社」に委託しているもの。メール相談で「tms-soudan.com」に飛ぶのはそういう理由です。見知らぬところに飛ばされたと慌てる必要はありません。

このカウンセリングサービス、当人や家族だけでなく、友人知人でも利用できるとのこと。周囲にいる人が気がついて相談すれば、家族だけで対処しようとして行き詰ることを防げるかもしれません。

このあたりの情報もきちんと記載されるべきですね。

(このページではカウンセリングの電話番号とメールアドレスを記載していますが、実際に相談する際には、全国公営競技施行者連絡協議会もしくは各公営競技の施行団体のページで確認してください。施行団体の該当ページへのリンクは下にまとめて記載しています)

電話カウンセリング

電話カウンセリングでは、文字通り電話で相談することができます。が、電話していきなり相談できるわけではなく、まずはカウンセリングの予約が必要です。

記載されている番号に電話して予約→カウンセリング

の流れ。

のめり込みに不安・お悩みの方のご相談
電話カウンセリング

0120-321-153(フリーダイヤル)

ご利用になる場合は上記電話番号にてご予約をお願いいたします。
予約受付時間 平日9時00分から20時00分(除く 土曜・日曜・祝日・年末年始)

メールカウンセリング

メールカウンセリングの利用にはユーザー登録が必要です。「こころのカウンセリングサービス(メール相談)」ページにアクセスして、「ログイン」ボタン右下にある「新規登録の方」から行えます。規約もこのページで確認できます。

メールカウンセリング

https://tms-soudan.com/gamble/

受付から概ね3営業日以内に返信いたします。

 

ギャンブル依存相談窓口(問い合わせ先)

各団体の相談窓口の案内ページです。

JRA 中央競馬会NAR地方競馬 競輪ボートレースオートレース

 

ギャンブル依存に関する一般的な情報

アルコール依存のような薬物依存とは異なり、ギャンブル依存の場合はギャンブルをすっぱりとやめなくてもいいケースもあるそうです。

そして自然回復することが非常に高いとのこと。そういう点で、薬理作用や身体依存の生じる薬物とは大きく異なります。

ギャンブル依存についての医学的な説明

勝馬投票券の購入にのめり込んでしまう等の不安のある方へ|JRA

ギャンブル依存症の神経メカニズム―|日本医療研究開発機構

NHK ハートネット(対処例)

ギャンブル依存症 当事者と家族の孤独な戦い

ギャンブル依存症 その実態と支援のあり方

 

ギャンブル依存症対策基本法案概要

①公営競技の投票法、ぱちんこ機等の射幸性の抑制、②未成年者等の入場制限
の方策、③患者等に係る投票等の制限、④広告宣伝の在り方、⑤警告表示及び担当者の配置等の体制整備
等、⑥ギャンブル依存症対策の費用負担、⑦ギャンブル関連事業者の事業の監督に係る行政組織の整備

ギャンブル依存症対策基本法案概要