馬のお祭り。折を見て増やしていきます。
「鈴懸馬」は鈴を連ねた馬すだれ(胸飾り)をつけ、鞍には幟と御幣・花などを飾り付けた御神馬(ごしんめ)のこと。鈴懸馬踊りは、馬に鈴懸馬を足踏みさせることで踊っているように見せ、三味線や鉦、太鼓などの囃子に合わせて踊り連が続く。馬と人間が共に踊り練り歩く。
20頭以上の馬が参加する。もともとは作物の豊穣と馬の健康や無事を願う行事。
神宮の境内に作られた馬踊り場と、神社本殿前の馬踊り場で踊りを奉納する。
参考 薩摩の馬踊りの習俗文化庁・国指定文化財
多度祭(たどまつり)は、三重県桑名市多度町で毎年5月4日、5日に行われる多度大社の例祭。
坂を駆け上がり、その先にある2メートルほどの絶壁(実際には一部を削って1.6m程度)をのぼる「上げ馬神事」で有名。時期は異なるが、猪名部神社でも行われる。
多度大社の上げ馬神事には、祭りに参加する6地区から一名ずつ選ばれた騎手が、一人3頭の馬で上げ馬に挑む。4日は陣笠裃姿で2頭、5日は花笠武者姿で1頭に乗り、坂を上がれるかでその年の作物の出来を占う。
多くの馬が上がれば豊作、少なければ凶作。早い段階で馬が上がれば実りの時期の早い品種を、後の方の馬が上がれば遅い時期の苗を選ぶといったことも行われていた。
上げ馬神事は1978年に三重県の無形民俗文化財として指定を受けている。
野馬に見立てた馬を神社に追いこみ、素手で捕まえて神様に奉納した「野馬懸」に由来する。その他に、騎馬武者が競争する「甲冑競馬」、花火で打ち上げられ、落ちてくる”神旗”を取り合う「神旗争奪戦」、騎馬武者が街中を行進するお行列などがあり、3日間開催される。
- 一日目:出陣式(各神社)
- 二日目:本祭り(お行列・甲冑競馬・神旗争奪戦)
- 三日目:野馬懸
相撲大会、献幣祭とともに、馬の奉納も行われる。もっとも知名度を上げているのが本祭当日の朝夕に行われる「神幸行列」。
神幸行列は、騎馬神職を先頭に神輿に随行する武者「随兵(ずいびょう)」行列に獅子舞などが続く。さいごは奉納される馬「飾り馬(かざりうま)」の行列となり、馬の後には勢子が続き、楽器などを奏でながら市中を練り歩く。
地域情報配信アプリ「ど・ろーかる」で隨兵行列・飾馬奉納「馬追い祭り」が生中継配信される予定。
熊本には「随兵が行われる9月半ばには朝晩は涼しくなる」という意味の「随兵寒合(ずいびょうがんや)」という言葉がある(らしい)。が、実際にはまだまだ暑いことが数字でも示されている。おそらく暦の問題で、半月~一月以上遅れる旧暦なら涼しくなる。
馬への虐待があるとしてアニマルライツセンターにより指摘されている。また、「随兵寒合」であるにも関わらず気温も高いことから、適宜水を与えるよう改善も求められている。ただしビールを飲ませることは即虐待にはならない(原料が馬の食べ物である上に、馬にはアルコール消化酵素もある)。