動物の福祉について知るための一冊(無料版もあり)

動物の権利を推進するNPO「アニマルライツセンター」が、動物の福祉に基づいた家畜の扱いを分かりやすく解説した冊子「日本の動物達に起きていることー畜産」を今年1月に発行しました。

動物の福祉は科学的な根拠に基づいて、家畜動物にできるだけ苦痛を与えないように扱うことを目的とした考え方です。

できるかぎり家畜動物に苦痛を与えないよう飼育し、屠殺の際もできるだけ苦しみを与えない方法を用いることで、家畜動物のQOLを向上させることを使命としています。

ただし家畜の利用を前提としているため、屠殺そのものは否定されません。むしろ屠殺が適切に行われているかを監視する方向にあるため、「屠殺=かわいそうだからやめよう」という考え方はしません。

客観的な根拠に基づくため、「かわいそう」といった感情による恣意性を排除することができるのですが、日本では「かわいそう」により屠殺そのものを忌避するためか、なかなか理解されません。

「日本の動物に起きていること」では、動物の福祉とはどういう考え方をするのか、そして日本の畜産の現状と世界の動向はどうなっているかが、動物の福祉に目を向けたことのない人にも分かりやすく解説されています。

擬人化が多いきらいはあるので、そこでどう感じるかは人それぞれだと思います。

動物の権利と耳にしただけで鼻白む人もいるかもしれません。しかしこの冊子は動物福祉に焦点を絞っており、権利を守るべきといった部分は皆無です。巻末にはこのようにかかれています。

動物の苦しみを出来るだけ早く、できるだけ多く、なくすことが私たちの目的だ。「動物の苦しみは少ないほうがいい」という1 点にだけ賛同できるようであれば、私たちの目的は同じである。

動物の苦しみをどうすれば減らせるか。なぜ日本は動物の福祉が遅れていると言われるのか。世界の潮流はどうなのか。こうしたことが一通り理解できる構成になっています。

動物福祉への対応はここ10年で目まぐるしく変化しているため専門家でなければ追いかけるのも大変ですが、「日本の動物に起きていること」では2018年12月までの情報が集約されているので、ソースを探すにも便利なものになっています。

「日本の動物に起きていること」はPDF版と印刷版があります。

印刷版はアニマルライツセンターまたはYahoo!ショッピングで1,000円+送料で購入できます。

PDF版は無料で頒布されています。メールアドレスと簡単なアンケートに答えると、ダウンロードリンクから入手できます。

動物福祉についての本を手にしたことのない人は先入観なしで一読してみてください。

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