グリーンチャンネル、ネットでのライブ配信を無料にしないほうがいいと考える理由

 

新型コロナウイルス感染拡大防止のために無観客競馬が実施しているJRAは、中央競馬全レースのテレビ中継を行う「グリーンチャンネル」を一部無料放送にしています。

無料放送の対象となっているのは週末に開催される中央競馬の全レースで、BS、CS、ケーブルテレビで視聴できます。なお、ひかり回線を使ったテレビや、インターネットサイマル配信である「グリーンチャンネルweb」は対象外です。

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平時の中央競馬中継は地上波・BSで無料放送されていますが、午後からであったりメインレースを中心としたごく一部。すべてのレースをリアルタイムで観るためにはグリーンチャンネルへの加入が必要となっています。

無観客開催中のグリーンチャンネル無料放送実施は、家でテレビでレースを観るために外出を自粛する動機になったり、外出もままならないストレス解消のために役立っているとする見方もあり、有用な施策だと考えられます。

野球やサッカーといったスポーツを始めとする興行が休止されていたり、パチンコ屋が休業していたりと娯楽が減っているなか、予想して観て賭けて楽しむことができる公営競技は限られた楽しみとなっている人も多いのでしょう。

その結果か、地方競馬では大幅な馬券売上増となっています。JRAは無観客開催から前年比で8割程度と(競馬場・場外馬券売り場販売の3割ほどは落ち込まず健闘しているものの、売得額そのものは)低迷していましたが、パチンコ自粛後の4月25日の開催では売上増となっています。

4月25日のJRAの売り上げは3競馬場とも前年比プラス 福島牝馬Sは前年比48・0%増

無観客開催後、馬券売上は犠牲にしてでも無料放送はしないほうがいい

全レースの無料放送は馬券売上向上に役に立つのではないか、ネットでも無料ライブ配信をしたほうがいいのではないか、という声が馬主からもファンからも上がっています。

以前は筆者もネットでもライブ配信をすべきと考えていました。が、無観客開催がされるようになって、考えを改めました。

ライブ中継、制限するほうがいいと考える理由

現時点でコロナウイルスの直撃を受けていない業種であっても、じきに影響が出ます。一部で金の流れが完全に途絶えているのだから、経済は縮小するしかないですから。

治療法が確立するまで、そしてワクチンができるまでは、みんな徐々に干上がっていきます。

競馬も同じ。競馬ファンだけではじき売上も減るだろう、広く浅くが必要だし、こういう時だからこそ新規のファンも必要だろうと。

家でも楽しめるんだから、競馬に興味を示さなかった人を引っ張む方策を考えてみたのですが…ギャンブルそのものに興味がない人を引き込むのは難しいと実感しました。

テレビで中継を観てもなんとも思わない人に興味を抱かせるのって難しいです。一番簡単なのは競馬場に連れて行くこと。競馬場に行っても変わらない人ももちろんいますが、印象が変わるケースも多い。

やっぱりね、ネットで馬券が買えようがテレビで観られようが、競馬は出かけて楽しむ場であるべきだと思うんですよね。

ギャンブルとして「だけ」ならネットだけでもいいんだろうけれど、JRAは馬事普及の役割も担っている。馬の魅力を広める必要があるんですよね。

全部を無料でライブ配信してしまうと、地上波の中継番組も必要なくなってしまう。すると競馬に興味がない人たちの間でのプレゼンスが低下するんですよ。地上波での競馬中継番組は、競馬の社会的な位置付け形成にも不可欠だよなと最近よくよく思うようになりました。

 

テレビやネットでお金を出してみたい人は有料で、そこから離れたところで楽しむ人はできれば競馬場にいく動機づけとして、視聴そのものに制約があったほうがいいんじゃないでしょうか。

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